債務償還可能年数
借入金は、いやなものです。出来ればない方が良いし、あっても早く返済した方が安心であると考える人は多いと思います。借入金を「返済」という点ばかり見る人は、何かこわいものを背負っているイメージとなります。しかし、借入金によって調達した資金に着目すると、この「お金」をどうやって稼がせようか、資金の有効活用を考えるはずです。そうすると借入金をそんなに悪役のように考える必要はないかもしれません。要は、適度な借入金の状況を知ることなのです。身の丈に合った借入金とは、どの程度の水準を言うのでしょうか。借入金の返済可能年数に着目したのが債務償還可能年数です。借入金の返済原資は何でしょうか。利益又は、資産の売却が考えられますが、確実なのは利益の方です。それも資金的な裏付けのあるものでなければなりません。キャッシュフローを考えると減価償却費は資金流出のない費用なので、利益の一部と考えることができます。営業利益プラス減価償却費の合計で、何年で借入金の返済ができるのかを考えるのが、債務償還可能年数です。これは短ければ短い程、安定度が高いといえます。