棚卸資産回転日数
総資本の回転日数が、企業が所有する全財産の資金化の問題であり、受取勘定回転日数が、受取勘定の資金化の問題ですが、これと並んで、企業の総資産の構成内容を検討すると、原材料、仕掛品、半製品、製品、商品、貯蔵品といった棚卸資産については、企業の総資産に占める割合が、どの程度であるべきかについては、その企業の属する産業特性、物価、特に、原材料価格が上昇する局面か、下降する局面か棚卸資産を積増しするべきか否か、豊富な在庫は、販売チャンスを逃さないというメリットがある反面、不稼動、不良在庫となるリスクをかかえる可能性もありますので、どの程度保有すべきかは、一概には言えません。
棚卸資産が総資産に占める割合が高い企業にあっては、この在庫の存在が資金の固定化を招く可能性がありますので、できるだけ資金化を早めることが重要となります。棚卸資産回転日数は、総資産の中で、棚卸資産のウエイトの高い企業にとって、棚卸資産が資金の固定化を招く危険性が高いという点に着目した指標です。総資産の中で、棚卸資産のウエイトの高い企業にあっては、棚卸資産の早期の資金化は、重要な経営目標となります。