支払対受取回転日数比
資金性の重要性は、資金ショートの防止が第一です。もし資金不足が発生すると、決済資金を手当てできず、不渡手形、銀行取引停止処分といった事実上の倒産を招くことになります。そこでは、売掛金、受取手形の早期回収、つまり、受取勘定の資金化が必要といわれる所以です。しかし、この早期の資金化が必要とされるのは、支払との関係をみているからです。支払手形、買掛金といった支払勘定の資金決済と受取勘定の現金回収のバランスさえ、もたらされていれば、必ずしも資金繰りに窮することはないともいえます。その意味で受取勘定回転日数は、バランスシートの片側だけを見て、資金の回収期間を考えているのに対し、支払対受取回転日数比は、回収と支払という資金の両方のバランスを見ており、この回転差の資金は、企業に豊富な資金力をもたらしますので、この指標は、重要といえます。