2026/11/02世間の学校
言葉は語る「デジタル赤字」
資源の少ない日本にとって、資源獲得は、企業経営においても国民生活にとっても不可
欠である。その資源を得るためには、その支払原資である外貨(特にドル)獲得が至上命
題となる。貿易収支や国際収支における黒字問題である。旧来型の貿易構造だとヒト、モ
ノ、カネの動きがよく見えて、赤字、黒字問題がわかりやすかった。しかし、AI、IT が
進化したデジタル時代に、この貿易収支の赤字、国際収支の赤字が見えにくい。東京都内
で電車に乗ると座っている人は寝ているか、スマホをやっている人ばかり。スマホをやっ
ている人は何を見ているのか、何を聞いているのか。何の仕事をしているのか判然としな
い。検索エンジンを見ているのか。ゲームをしているのか。音楽を聴いているのか。動画
配信サービスを見ているのか。これらは知らず知らずに円を売ってドルを買い、デジタル
赤字を作っているのである。
デジタル赤字とは、我々が利用するアマゾンプライム、Netflix、アップルメロディ、
クラウドサービス、ネット広告、検索エンジン、OS やソフトウェアの利用の多くを海外
(主にアメリカのビッグ・テックであるグーグル、アマゾン、アップル、マイクロソフト・・・)
に依存しているために生じる赤字である。その金額は近年では7兆円近い金額となってい
る。まさに知らず知らずのうちに取られているため、防ぎようがないばかりか、どんどん
拡大しているようだ。そして、このデジタル赤字が円安要因にもなっていることにも注意
する必要がある。