2026/08/27世間の学校
言葉は語る「ファミリー企業」
企業を分類する方法には、様々な基準がある。その大きさ(資本金や売上高や従業員数
等)から大企業と中小企業に分類することがある。大企業の中でも、公開企業(証券取引
所に上場しており、株式の自由譲渡性が保証されており、誰でもいつでも株主になれる会
社)と非公開会社(株式の譲渡性は保証されているが、誰でも自由に株主になれるのでは
なく株主になるのに一定の制限がある会社)という分類もある。また、同族会社(一族で
過半数以上の株式を支配している会社)と非同族会社という分類もある。それぞれの所管
する行政府に応じた分類ともいえる。経済産業省の中小企業庁では、産業政策の視点から
大企業と中小企業に分類したり、法務省に於いては、企業統治(コーポレートガバナンス)
の視点から公開・非公開、大会社とそれ以外といった企業統治の自由度を広く認める方向
で、国税庁は株式評価の在り方について同族・非同族といった分類もなされている。
伝統的な企業観からみると企業の進化とは最終目標を上場企業に起き、零細企業→小企
業→中企業→大企業→上場企業でサイコロの双六の上がりとみる向きが多かった。しかし、
一度上場しても、経営の自由度を求めて再度非公開化する企業も多く、企業の進化は一筋
縄ではいかないようだ。そこで注目されているのがファミリー企業のあり方だ。失われた
30 年のデフレから克服し、日本を再起動させるためには、大企業の競争力を高めるだけ
では十分とはいえない。なんといっても日本の企業の殆どが中小企業であり、しかもその
多くがファミリー企業といわれている。このファミリー企業の活性化があって始めて日本
経済の復活となる。
それでは、ファミリー企業の問題点はどこにあるのか。一族が勝手気ままな経営をした
り、私物化したり公私混同したりする弊害が多いという。いわゆるガバナンスのあり方と
いわれている。このため、①理念・価値観・ビジョンの共有 ②ファミリー内での意思決
定の仕組みのルール化、明確化 ③ファミリービジネスへのファミリーなどの関与方針の
明確化 ④ファミリービジネスの所有・経営の承継方針の策定 ⑤ステークホルダーへの
情報発信等への取り組みが必要とされている。中小企業の対応力のスピード等が適切なガ
バナンスの下で行われるファミリー企業を大切にしたいものだ。