2026/08/06世間の学校
言葉は語る「長期金利」
バブル経済の崩壊と共に長いデフレの時代に突入した日本経済。そこで何とか景気を建
て直そうと財政政策、金融政策、構造政策というもの等あらゆる政策をなりふりかまわず
実施した。このうち金融政策では金利をどんどん下げてゼロ金利、マイナス金利といった
金利のない時代が長く続いた。金利は、経済の体温計として、その動向は(金融緩和か金
融引き締めか)如何によって経済活動は左右されることが多い。経済活動が活発になり、
インフレ気味、過熱気味になると、金融引締め(金利の引き上げ)で、景気を抑制したり
する。逆に経済活動が低迷して、デフレ気味、景気減速気味となると、金融緩和(金利の
引下げ)で景気を浮揚させたりする金融政策が用いられることが多い。ゼロ金利、マイナ
ス金利の時代では、金融政策は使いようがないが、金利のある時代になると、金融政策は
有効な手段となる。
一般に金利が問題となるのは、お金を借りる時、借りたお金は返済できるのか、という
点と借りたお金に金利はどれ位かかるのだろうかという点だ。住宅ローンを例に取ると、
フラット35のように35年間も借りるのだから、35年後も生きていることが前提として
いると同時に返済金額が意外と多いのに驚かされる。それは、金利のせいだ。お金を借り
る時の価格が金利とすると、返済期間によって金利は異なるし、借り主の収益状況や資産
状況だけでなく、社会経済の状況によっても異なるのは当然だ。
日本で一番借金の多い人、日本で一番安心して(倒産しない)借金できる人は誰かとい
えば、国家だ。それでも、国家もその借金状況によって金利が異なってくる。国の借金は、
どんどん増えており、その金利として、1年以下の短期国債の短期金利、1年~5年以下
の中期国債に対する中期金利、10 年以上の超長期国債に対する長期金利があり、将来の
予想物価上昇率や政府の財政健全化の状況によって左右される。国債は満期に確実に元本
(額面)が償還されるが、償還期間が長くなれば長いほど、その間の経済状況の不透明感は、
増すので経済リスクや財政リスクを意識して利回りが決定される。長期金利の代表的指標
は10年物の新規国債の利率とされている。長い間のデフレの時代には、これがゼロ金利、
マイナス金利の時代が続いたが、しかし今や、賃金上昇、物価上昇と共に金利のある時代
に突入しており、足下では 2.6%台にまで上昇するようになった。インフレ時代の到来
と共に金利のない世界から金利のある世界に入っており、賃金、物価、金利の動向に注意
して、経営をしていかねばならない時代になってきたようだ。