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株式会社プロス/社長の四季

決算診断コラム

会計事務所経営・企業経営のお役立ちコラム

世間の学校
言葉は語る「給付付き税額控除」

 2025 年 10 月に自民党の高市早苗氏が初の女性総理大臣となった。数の上では、自民党
単独で過半数を持っていないので、どこかの政党と連立政権を組む必要がある。今回、そ
のパートナーとして選ばれたのが日本維新の会。政策面での親近性や小選挙区でのバッテ
ィングのなさ等から、昨年の参議院選挙後から水面下での折衝はあったようだ。この連立
政権の合意文書の中に「給付付き税額控除」の実現を図るとされている。

 給付付き税額控除とは、一般論としてまず減税をする、それによって個人の手取り所得
は増える。増えた所得で物価高を克服して国民生活を豊かにするという考えが基本にある。
いわば、減税による国から個人への所得移転ともいえる。しかし、これが現実となるため
には、一定の税金を納めていることが前提となる。もし、低所得者で税金を全く納めてい
ないとしたら、減税の恩恵は受けられないことになってしまう。そこで、税金を全く納め
ていないか、殆ど納めていない人や、わずかしか納めていない人に対して、一定額を給付
金として現金支給するという考えがでてくる。これが給付付き税額控除と言われるもので
ある。ノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大学のミルトン・フリードマンによる「負の所
得税」の考えをベースとしているようだ。制度趣旨は以上のようであるが、実際の適用は
各国によって異なるようだ。まず、対象者として、国民全てなのか、一定の年齢以上の者
に限るのか。子どものいる世帯に限るのかといった対象者の範囲の絞り方や、給付につい
ても高額所得者は除くのか、全額給付にするのかといった違いもある。各国の事情を考慮
して、いろいろな方式があるようだ。日本の財政状況を考える場合、減税はどうなるのか
という問題もあるが、選挙対策として減税は人気があるようだが気がかりでもある。

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取締役会長
浅沼邦夫