2025/09/29世間の学校
時流を読む「成長型経済への分岐点か-今年の経済財政白書にみる日本
失われた20年、30年を何とか取り戻そうとアベノミクスを通して、デフレからの脱却を
目指してきた日本経済。なりふりかまわずに市場にダブダブのお金をばらまいた金融政策
(ゼロ金利、マイナス金利)、安全な国作り国土強靱化政策、内外の安全保障に対する脅
威を回避するための防衛力増強という名の下での財政出動等の財政政策(積極財政)、強
い経済構造への転換をはかる為に構造改革の実施をやった。
それからすでに10年以上、ここに来てようやくアベノミクスの効果が出てきたのか、物
価上昇2%目標の達成という、明るい日本が見えてきたようだ。2025年度の経済財政白書
には、そんな明るい日本を分析し、トランプ関税というリスク要素はあるものの、名目GDP
の拡大、賃上げの実現から、物価・賃金の好循環がようやく「始まり」だしたと分析して
いる。賃上げで個人の所得が増えれば、それはやがて消費拡大につながるとの思惑がある
が、足下の消費はコメ問題のように依然として節約志向が強い。更には中小企業の賃上げ
の実現にも時間がかかりそうな点も不安だ。
しかし、日本経済全体としては、デフレの困難を脱却して、明るさを取り戻した事だけ
は確かなようだ。逆に強いインフレへの懸念も生じているくらいだ。このような経済状況
を見越して株式市場も活況を呈している。この明るさを更に進めて本当に明るい日本にす
ることが大切であり、日本、日本人にはようやくチャンス到来といえる。景気を先取りす
る株価も日本の将来の良さを見越して今年の8月12日には、過去最高値を更新している。
自信を持てニッポンと白書は我々の背中を押しているようだ。