2025/04/07世間の学校
数字は語る「1 億円超え」
日本の人口は減少している。空き家は全国に約 900 万戸(2024 年 10 月現在)あるとい
われている。もちろん、過去最多である。総住宅戸数に占める空き家の割合(空き家率)
も 13%以上となっている。こうみると日本では、住宅問題は解決しており、住宅過剰時
代、住宅メンテナンス時代に突入しているものと考えられる。しかし、これはあくまでも
全国平均の問題。確かに地方に行くと一人暮らしの家屋と空き家が目立つ。こうなると、
住宅の価格は下落することはあっても上昇するとは考えられない。
しかし、東京の都心は、これとは全く違う。東京 23 区の新築マンションの販売価格の
平均がとうとう 1 億円を超えたという。駅近くだと 10 年で価格は 2 倍になっていると
いう。確かに東京 23 区で駅近くのマンションはなかなか入手が困難であることはわかる。
それにしてもこんなに高いマンションを誰が買うのか。確かに円安による輸入物価の上昇
が建設資材の高騰をもたらし、工事現場での人手不足から建設コストは上昇の一途である
ことはわかる。
しかし、これらは、あくまでも供給側の要因。購入している層を分析すると海外からみ
れば円安で 1 億円はニューヨーク、ロンドン、パリから見れば割安であり、外国人富裕層
のマネー流入があるのではないか。パワーカップルといわれる夫婦共働きのダブルインカ
ム世代は一人 5,000 万のマンションを買うようなもの等が考えられる。この傾向は、しば
らくは続くのではないかといわれている。