2024/12/26世間の学校
言葉は語る「配当貴族」
今年は、新型 NISA が絶好調で口座開設が相次ぐ。それも若い人に多いという。国民の
資産形成、資産所得倍増計画は「貯蓄から投資へ」という岸田内閣の真骨頂。投資資金で
何を買うのか、買ったものは、利益が出ればすぐ売るのか。それとも、いつまでも保有し
続けるのか。なぜ投資をするのか。当然お金を増やしたいから。それでは、どうやって増
やすのか。キャピタルゲイン(値上がり益)とインカムゲイン(配当)があるが、投資の
王道は配当にあり。配当貴族とは、長期にわたり毎年配当を増やしている企業を指す。ア
メリカでは一定期間以上連続して増配している優良株を集めて算出した「配当貴族指数」
があり、その中でも S&P500 の構成銘柄のうち、25 年感連続して増配している優良大型株
のパフォーマンスを測定する「S&P500 配当貴族指数」が有名。
日本でも、日本取引所グループと東京証券取引所、S&P500、ダウ・ジョーンズ・インデ
ックスが共同で 2015 年から日本版の配当貴族指数「S&P/JPX 配当貴族指数」を算出して
いる。具体的には TOPIX(東証株価指数)構成銘柄の中で、時価総額(500 億以上)と流
動性(1 日 3 億円以上の売買代金)の基準を満たす銘柄について 10 年以上にわたって配
当水準を維持または増配した銘柄で構成。
インカムゲインを目指す投資において、高配当銘柄は魅力的でアリ、配当貴族指数は、
その指標のひとつとなる。また、それらの銘柄を集めて運用する「配当貴族ファンド」も
注目されている。株式投資は、企業応援投資でもあり、長期保有こそ王道であるとすれば、
配当についてもっと注目すべきなのかもしれない。
良い企業とは何かと問われれば、三方よし(店良し、客良し、世間良し)を通して、利
益を増やして成長する企業といえる。とすると継続的に利益成長して、その果実である配
当を増やせる企業こそ良い企業と言えるのではないだろうか。投資は良い企業に投資して
始めて意味を持つといえそうだ。