2024/09/30世間の学校
時流を読む「北陸新幹線の延伸」
北陸地方は今年の 1月 1 日の大地震で大混乱があり、未だに復旧の目途が立っていない。
そんな恐ろしい知らせの後にビッグニュースが北陸地方に登場した。北陸新幹線が今年の
3 月に福井県に延伸。今までの金沢(石川県)から、小松、加賀温泉、芦原温泉、福井、
越前たけふ、そして終点、敦賀まで。
長野が終点だった長野新幹線が開通したのが 1997 年、金沢まで延伸となったのが 2015
年 3 月で、名称も北陸新幹線へ。その時も、富山、金沢への観光ブームとなった。今回の
開通で、富山県、石川県、福井県の 3 県全てが首都圏から 3 時間県内となり、ビジネスや
観光が活性化が期待されている。国や県や JR も大々的なキャンペーンを展開したのも寄
与したようだ。
1 月 1 日の巨大地震に対する北陸応援キャンペーンも大きいが、これが一時的な現象に
留まっていては余り意味がない。鉄道、道路、航空といった人流、商流、物流システムが
ヒト、モノ、カネを移動させ、しかもそれが継続的に行われるようにならなければ本物と
はいえない。来て良かった。見て良かった、行って良かった・・・といった新しい発見が
観光やビジネスを通してどこまで広がるか。北陸の製造業では、バイオ医薬品、半導体、
電気自動車(EV)等のさまざまな企業がある。北陸新幹線の延伸を単なる観光振興で終わら
せてはならない。これからがむしろ本番かもしれない。