2024/07/01世間の学校
数字は語る 「1 人 1,000 円」
地球温暖化の元凶として、二酸化炭素(CO2)の問題が地球環境政策の中心となってい
る。何としても CO2 の排出削減しなければ地球がもたない。そこで CO2 の吸収源として、
また、石油に代替する木材資源の供給源として、森林への期待が注目されている。しかも、
日本は森林大国でもある。この森林を活用しないという手はないはず。
それでは、森林の現状はどう行っているのか。日本は沢山の森林があるにもかかわらず
荒れるにまかされ、放置されている森林がいかに多いことか。かつては、山の恵みを大切
にして、多くの人々によって、管理がきちんと行われていたが、高齢化の進行で林業に従
事する人は減少し、手つかずのままの森林が殆ど。荒れる森林、放置される森林、この現
状をどう変えるか。
政治が動いた。森林環境税法が成立し 2024 年度から個人住民税に上乗せして 1 人当た
り 1,000 円を徴収し、私有林の面積や林業就業者数等に応じて市町村に配るという。間伐
による林道整備や放置された森林の整備費用に充てるという。ロシアによるウクライナへ
の軍事侵攻に伴い、食料安全性保障や、エネルギー安全保障が注目される中、農業や林業
への見直しが急務。この 1 人 1,000 円の税金が有効に活かされるか注目する必要がある。