2024/02/28世間の学校
話題の企業「光通信」
株式投資をしている人(しようと思っている人や企業経営者)にとって、会社の研究は欠かせ
ない。特に、日本を代表する会社の殆どが上場会社である現状からしてみると、上場会社の研究
は不可欠。そして、その上場会社の内容をわずか 1 ページで全体を捉えられる本となると、あり
がたい。そんな本の代表が会社四季報である。東洋経済新報社から年 4 回(四半期決算に対応)
刊行されている。この本は、001 ページの中に上場会社の全体像が書かれている。その内容を見
てみると、財務内容に関するもの(売上、利益、総資産、純資産、キャッシュ・フロー等)が中
心だが、それにとどまらない。今回、注目するのは、株主欄である。会社の支配者といわれる大
株主の上位 10 社が記載されている。多くの場合、銀行を始めとする生保、損保、証券会社とい
った金融機関、多数の子会社をもつ大企業、オーナー経営者。最近では、海外の投資ファンドと
いった名前もある。その中で異彩を放つ会社がある。100 社以上の会社に名を連ねている会社が
光通信である。何故、そんなに多くの会社の株式を保有しているのか、その目的は何か・・・
(株)光通信とは、どんな会社なのか。1980 年の設立で NTT の民営化に着目して、携帯電話のシ
ョップ店をスタートとして事業拡大。今日では、OA 機器、宅配水、電気、保険と幅広い事業活動を
している。2023 年 3 月期で、売上高約 6,500 億、純利益も 900 億円強、株式時価総額も 1 兆円
超えの優良会社。しかし、この会社は単なる事業会社だけでなく、投資会社としての顔も持つ。
時価総額 100 億円~1,000 億位の中堅、優良の上場企業に対して、純投資として、幅広い分野の
企業に投資しており、しかも、その多くが優良企業ときているからびっくりする。ソフトバンク
も投資会社であるが、海外の巨大企業の買収を目指しているのに対して、光通信の場合、国内の
優良な中堅企業に限定されているようだ。どんな会社に投資しているのか。光通信の投資行動は
注目しておく必要がありそうだ。