会計事務所/税理士のための決算診断システム「社長の四季」

株式会社プロス/社長の四季

決算診断コラム

会計事務所経営・企業経営のお役立ちコラム

世間の学校
数字は語る「5,000 万円」

 人口減少時代を迎えて、人手不足が本格化してきた。人材獲得の難しさは一般的な人手不足だ
けでなく、専門的な技能をもった人々にも及んでいる。まして、これからは、ヒトの勝負の時代
であり、ハードウェアからソフトウェアへ、そして、ヒューマンウェアの時代に進もうとしてい
る。人手不足を反映して労働需給の逼迫による賃金 up は、3~5%程度の問題であるが、会社が
生き残りを賭けた人材獲得については、そんなものではない。高度人材獲得には、ケチっていて
は話にならない。年収最大 5,000 万円を出す企業が出てきた。

 日本生命は、キャリア採用を本格化させ、海外 M&A(合併・買収)や、IT(情報技術)、デ
ジタルなどで高度な専門性を持つ人材に最大 5,000 万円程度の年収を提示するという。向かうと
ころ敵なしの生命保険最大手の日本生命といえども、人口減少、先細りの日本国内だけでは戦え
ない。地域的にも広く、世界に目を向けて、企業活動の幅を広げていかねばならないし、業種的
にも生命保険という保険だけでなく、広く金融サービス分野への広がりも不可欠と考えているよ
うだ。その際、サイバーセキュリティや IT デジタル分野の人材も不可欠で、ヘルスケアを中心
とした新規事業の立ち上げから、データ分析やヘルスティックの知見を求めるには、従来の保守
的な新卒一括採用の生え抜き重視の人財戦略では、限界に近づいているようだ。それにしても
5,000 万とはおどろきものだ。

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取締役会長
浅沼邦夫