会計事務所/税理士のための決算診断システム「社長の四季」

株式会社プロス/社長の四季

決算診断コラム

会計事務所経営・企業経営のお役立ちコラム

世間の学校
時流を読む「経済成長と税収の行方」

 経済は停滞しているのに税収は絶好調(過去最高)のようだ。今まで見られない現象で、経済成長と税収
の関係がおかしくなっているようだ。現在の税収の中心は、所得と消費。個人や法人がどれだけ稼いだか、
そして、稼いだお金のうち、どれだけ使ったかで決まる。いかに稼いだかは法人であれば、利益、個人であ
れば所得が中心となって法人税と所得税が課される。一方、使った方は、消費で、それに対する課税として
の消費税。

 これらの税金は、企業が成長し、利益を増やす。増えた利益の中から給与や配当という形で個人所得の増
加をもたらす。そして、個人は増えた所得から消費を増やしていく。このプロセスは、全て経済成長が源泉
となって行われる。こうした経済成長が法人税、所得税、消費税の増収をもたらすと考えられていた。とこ
ろが、この流れに異変が生じているようだ。経済は成長しないのに、税収が増えている。それも過去最高へ
と。この変化は新型コロナ禍の 3 年間で生じている。経済が停滞しているにもかかわらず、税収は伸びてい
るのだ。一体何があったのか。

 まず、法人税についてみてみよう。もともと企業の 60%位は赤字法人であり、税金を殆ど払っていなかっ
た。残りの 40%位しか納税していなかった。それが新型コロナ禍でどうなったのか。税金を払っていない法
人の殆どが中小企業。コロナ禍でダメージを受けたのはこのような中小企業であり、大企業は、全体として
あまり影響を受けていない。むしろ、リモート特需で収益は良くなっている。次に所得税は、源泉所得税が
好調のようだ。大企業や公務員の給与は安定しているし、これらが源泉所得の大部分であり、中小企業はあ
まり大きくない。さらに、物言う株主としての外国人株主増大による配当を増やしたことが配当の源泉徴収
を押し上げた。そして、消費税だが、最低限の生活水準という意味での消費は安定したものがあるが、格差
問題にみられる消費も二極化し、高額商品はかえって売れているという。

 要するに全てが二極化している事による大企業対中小企業の業績二極化。正規社員と非正規社員の個人所
得の二極化。配当収入がある富裕層と配当収入のない一般層という二極化。消費においても所得の二極化に
対応して高額品と一般品の二極化が生じ厳しい格差の時代となり、上位者だけがコロナ禍の勝者となったの
ではないだろうか。所得と消費の二極化という厳しい格差時代を反映しているようだ。

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取締役会長
浅沼邦夫