2023/10/02世間の学校
話題の企業「ビッグモーター」
ビッグモーターは、非上場企業ながら、派手な広告宣伝もアリ、急激に業績拡大がなされたという。はっきり
した数字は公表されていないが、新聞報道によると 2022 年 9 月期の売上高は、約 6,000 億円、営業利益は、
約 260億円、十分な現金預金を有しており、自己資本比率(自己資本/総資産)も 40%を上回る優良企業といわ
れている。ところが、社内からの内部告発により、違法行為が次々と発覚し、社長のマスコミに対する記者会見
でも他人事のように違法行為を考えており、この行為の発覚によって、会社の存続さえ、危ぶむ声があがってい
る。従業員に対する過大なノルマが多くの不正を招いているといわれている。修理代金の水増し請求、保険金の
過大請求(不正求)、更には、街路樹に対する薬剤散布(除草剤)等、次から次へと不正が発覚し、従業員に対
する信賞必罰も度を過ぎたものが多く、大きな問題となっている。
もしかすると、この問題は、ビッグモーター一社の問題だけでなく、短期間に業績拡大した企業によくある事
例なのか、それとも中古車の修理・販売業界に内在する構造的な問題かもしれない。それにしても、ここまでひ
どいと中古車市場に対する信頼喪失という重大問題が社会問題を引き起こしつつある。企業にとって最も大切な
事は「信頼・信用」であり、これなくして経済社会は成立しない。まさに「コンプライアンス(法令遵守)」恐
るべし。違法行為による信用失墜は、企業倒産に繋がりかねない大問題であることを肝に命ずべきである。