2023/08/17世間の学校
人を読む「村木風海(むらき・かずみ)」
これからは、VUCA(ブーカ:変動制・不確実性・複雑性・曖昧性)の時代といわれ、何が起こるか全く予想
の出来ない時代になっている。しかし、そうはいっても我々は、何かに頼って生きて行く以外に方法はない。
画期的なものの発明・発見によって、一夜にして劇的に変化することもあり得る時代でもある。こんな時代に
すごい人が出てきた。村木風海氏だ。2000 年生まれというから、まだ 23 才。山梨県出身で、山梨育ちで、
小学 4 年生の頃から、火星に行きたい、火星に住んでみたいという夢を持つ。ところが火星には大量の二酸化
炭素があり、この二酸化炭素を何とか解決しなくては火星に住めない。ここに本人の希望と二酸化炭素による
地球温暖化対策が結びつく。そして、火星移住を実現させるため、地球温暖化を止めるための研究を行ってい
る。専門は CO2(二酸化炭素)から直接空気吸収、CO2 からの燃料、化成品合成。
2017 年、総務省の異能 Vation「破壊的な挑戦部門」に採択され、その研究実績をもとに、山梨県の県立高校
から東京大学工学部領域 5 に推薦入学し、理科Ⅰ類へ。2019 年には、世界を変える 30 才未満の日本人 30 人
として、「Forbes Japan 30 under 30 2019 サイエンス部門」受賞。「温暖化を止める研究に専念するため」に
2023 年 3 月、卒業を目前に東京大学を満期退学。現在は一般社団法人 炭素回収技術研究機構(CRRA)代表理
事・機構長と して地球温暖化を止め、人類の火星移住を実現化させるべく活動している。小さいときから火星
へ行きたい。しかし、火星は二酸化炭素が 98%。自分が火星に住むためには、二酸化炭素を何とかしなくちゃ。
この二酸化炭素との出会いこそが彼の研究の始まり。我々は、彼のような研究者によって地球温暖化が簡単に解
決できるのではないかとも考えられる。日本人の誇りでもある彼への期待は大きい。それにしても CO2 が石油
の代わりになるって本当なのか。夢のような話が現実味を帯びてきたようだ。