2023/02/28世間の学校
人を読む「藤井聡太 vs. 羽生善治」
将棋界のスーパースターの 2 人が激突。今、将棋界がおもしろい。天才とは、めったに出ることはない。
10 年に1 人、いや、100 年に 1 人出るか出ないかという人。人生 100 年時代でも 2 人の天才が激突すること
はない。しかし、それが本当に実現したのだ。将棋王将戦 7 番勝負が 2023 年 1 月 8 日からスタートした。
将棋界のスーパースターとして、かつて大山康晴(1923~1992)という人がいた。公式タイトル獲得 80 期、
通算 1433 勝、永世名人、永世十段、永世王位、永世棋聖、永世王将の 5 つの永世称号をもつ。「大山の前に
大山なし、大山の後に大山なし」と言われ、向かうところ敵なしの強者であった。全てのタイトルを独り占め
する程の強者であった。
しかし、その後の羽生善治(1970~)の登場によって大山の実績をことごとく塗り替えた。そして、永世竜
王、十九世名人、永世王位、名誉王座、永世棋王、永世王将、永世棋聖、そして国民栄誉賞まで受賞。大山康晴
と同じく「羽生の前に羽生なし、羽生の後に羽生なし」と二度と出ない不世出の天才が登場し、まさに羽生の時
代が長く続いた。しかし、新しい天才は出るものだ。その羽生善治の後に登場したのが、藤井聡太(2002~)。
今をときめく藤井聡太王将(五冠:竜王、王位、叡王、王将、棋聖)に羽生善治が直接対決。天才と天才が直接
対決する世紀の一戦の行方はどうなるのか。今のところ(2023.1.29 現在)2 勝 1 敗であるが、この 7 番勝
負から目が離せない。通算タイトル 100期がかかる羽生と 8 冠も視野に入る藤井との対決を見られる我々は何と
幸福か。