2022/12/26世間の学校
時流を読む「マネーは日本に帰ってくるか」
グローバル時代とは、ヒト、モノ、カネ、情報の全てが世界中を駆けめぐる時代。特にマネーは目ざとい
し、利ざといという。より多く増やせるか、より確実に回収できるか、でマネーは動く。
日本が経済大国として力強く成長していた時代は、ジャパンバッシング(日本叩き)と揶揄されたりして
いた。その後の失われた 20 年、30 年にはジャパンパッシング(日本素通り)とか、ジャパンナッシング(日
本はいらない)といって、日本の立場は弱く、多くのマネーが中国、中国へとなびいていった。しかし、こ
こに来て風向きが変わってきた。中国売りが進んでいるようだ。
理由は、一つには「共同裕福」という半市場的な考えが強く出ているのではないか。二つ目は、習近平の
一強体制は、中国の地政学リスクを高めるのではないか。三つ目は、ロシアのウクライナへの軍事侵攻を受
け、中国がより強く台湾統一を目指し、中国の孤立化リスクが生じるのではないか。そして、四つ目が、国
内経済も住宅問題で行き詰まるのではないか・・・ようやく世界のマネーが中国から引き返し始めたようだ。
ところで、このマネーはどこへ向かうのか。成長する新しい地域が安全な場所か、今のところ「中国より
はマシ」という状況で日本買いが生じているようだが、究極的には日本企業の成長があってこそのマネー注
入であることを忘れてはならないのだろう!