2022/11/30世間の学校
言葉は語る「SF(サイエンスフィクション)思考」
今、「SF 思考」が注目されている。人間の考え方を大きく分けると、現状を把握して、問題点を見つけて改
善していく考え方と、現状は横において、将来のあるべき姿を想定して、それに向けて考えて行く方法の 2 種
類が考えられる。現在の延長線上に未来があるので、まず現在の現状からというのが前者であり、そんなこと
をしているのでは抜本的な変革ができないということで、未来から逆算して現在を考えるのが後者といえる。
ところで「SF 思考」とは、これから 100 年後は、一体どうなっているのだろうと未来のあるべき姿なり、
ありたい姿などを想像し、そこから現在を逆算する形で、新しい技術、産業、制度などを探っていくという
バックキャスティングの思考で、今はやりの SDGs(持続可能な開発目標)の思考法に似ている。人類の技
術進歩を考えると人間が空を飛べたらと言う願望が夢から現実になったように、多くの発明は、バカげた夢
物語の中から生まれている。ロボット、計算機、自動車、飛行機・・・手塚治虫や星新一の世界こそ、未来
を語る基礎があるのかもしれない。
その意味では、ビジネスマンは、日常の仕事から離れて時には SF の世界に入って行くことが必要かもし
れない。現場の生活に日々忙しい人々にとって、SF は、一服の清涼剤であるとともに発想の転換をもたらし
てくれるものといえよう!