2022/11/04世間の学校
話題の企業「日本電産」
日本電産は、2022 年 9 月 3 日、小部博志副会長(73)が社長兼最高執行責任者(COO)に就任するという。日本
電産といえば、永守重信が一代で作り上げた立志伝中の会社。京セラの稲盛和夫に次ぐ平成のベンチャー企業
の雄。「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」のやり抜く精神力で企業を成長させ、2022 年 3 月期において
連結売上高 1 兆 9,000 億、営業利益 1,700 億、いずれも過去最高の絶好調企業。株式時価総額も 5 兆円超え。
ダメな企業を飲み込み、決して人減らしはせずに優良企業に育てあげていく。その経営手法には目を見張るも
のがある。企業を構成するものは、ヒト、モノ、カネといわれるが、日本電産は、これまでのところ、モノ作
り、カネ作りでは大成功した企業といえる。しかし、ヒト作りはどうか。一番難しいのが、ヒト作り。カリス
マ経営者永守重信も今年 78 歳。後継者の時代に入っている。日本電産でも後継者選びで迷走している。
後継社長を外部から次々と招聘。シャープ元社長の片山幹雄、カルソニックカンセイ(現マレリ)社長の呉
文精、日産自動車出身の吉本浩之、関潤と、次から次へと後継者を外部から招聘するも失敗。そして最後に共
に日本電産を作った仲間の小部博志、73 歳が生え抜き社長へ。いかに後継者作り、ヒト作りが難しいか教えて
くれた教科書のような会社。日本電産から学ぶべきことが多いようだ。