2022/07/25世間の学校
数字は語る「3,000 万人から 24 万人へ」
全ては数字を見ればわかる。数字は何よりも多くの事を語るものだ。数字は正直というか、これほどはっきり
変化する数字もめずらしい。数字の変化(前年比)にもいろいろあるが、1/10 どころか 1/100 以下というとて
つもない減少した数字がある。ウソだろうと疑いたくなる数字でもある。
日本政府観光局(JNTO)が毎年公表している外国人の訪日客数がある。どれだけ沢山の外国人が日本に来たかと
いう数字である。海外との交流の強さ、日本の魅力をはかる尺度でもある。1,000 万人に満たなかった 2014 年
から風向きが変わり、毎年のように過去最高を更新していた。そして、2019 年には、とうとう 3,188 万人とい
う過去最高を記録したのも束の間。2020 年はどうなったか。2020 年は 411 万人に急減したが、2021 年は、こ
の減少傾向は変わらず、もっと厳しい 94%減の 24 万人へ。
どうしてこんなに減少したのか。過去最高を更新している時は、2030 年で 6,000 万人に増やす計画の下、
様々な外国人観光客対策が行われた。これらは全て水泡に帰してしまった。すべては「コロナ禍」のせい。この
新型感染症のおかげで人と人とが接触することに急ブレーキがかかり、最も多くの影響を受けたのが旅行業界。
不要不急の外出制限は多くの経済活動の停滞をもたらしたが、とりわけ旅行業界はすさまじい。この顕著な例が
訪日客数の減少にあらわれている。これからの時代、この「まさか」に対する備えも必要な時代になったのかも
しれない。