会計事務所/税理士のための決算診断システム「社長の四季」

株式会社プロス/社長の四季

決算診断コラム

会計事務所経営・企業経営のお役立ちコラム

世間の学校
話題の企業「日医工」

 会社は何で倒産するのか。もちろん最後はお金がなくなって、仕入代金や従業員の給料、銀行への借金が返済
できなくなって倒産するとみるのが普通。しかし、なぜ、お金がなくなったのかを考えると業績不振が背景にあ
るのは間違いない。それでは、業績不振はどうしておきるのか。ある日突然やってくるのか、長い時間を掛けて
徐々にやってくるのか。環境の激変(コロナ禍やロシアによるウクライナへの軍事侵攻)や気候変動は前者の例
だが、社会生活の変化に対応できないのは、後者の例かもしれない。

 優良企業と言われたジェネリック医薬品の最大手の日医工は、2022 年 3 月期の最終赤字が 1,000 億円以上と
なり、ADR(裁判外紛争解決手続き)で私的整理を申請(事実上の倒産)するという。優良企業に何が起こった
のか。町なかを見ると空店舗が多いなか、元気なのが調剤薬局(マツモトキヨシ、福太郎、スギ薬局、HAC、ココカラファイン、ウエルシア、日本調剤・・・)そこで取り扱うクスリの多くがジェネリック医薬品。日本の高
齢化社会に伴い、医療費の増大は財政破綻の危険性さえある。いかにして医療費を下げるか。一方、新薬の開発
には莫大な費用がかかる。そこで、新薬の期限切れ薬品を安価に提供するジェネリック(後発薬)が注目されて
おり一般にも受け入れられている。ジェネリック医薬品会社としては、テレビ CM でおなじみの沢井製薬の他、
東和薬品とトップ争いをしているのが、この日医工。1965 年 7 月設立の日本医薬品工業が前身で、富山県に本
社がある。工場は、富山県の他、北海道、山形県、埼玉県、静岡県、愛知県、岐阜県にあり、海外にも 3 つの
工場を持っている。

 従業員 2000 人越え、売上高も 2000 億円ほどあり、営業利益も 50 億以上。自己資本比率も 35%以上もある。まさに優良会社であった(2021 年 3 月期までは、ほんの去年のことである)。こんな優良会社がなぜ倒産
するのか。答えはコンプライアンス違反。品質不正問題を 40 年以上にわたって隠し続けたのが発覚して業務停
止へ。クスリが作れず、生産も出来ない企業は売上がたたず、赤字になるのは当たり前。いかに優良企業でもコ
ンプライアンス違反の業務停止には歯が立たない。法令違反が企業の命取りとなる時代に注意する必要がありそ
うだ。

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取締役会長
浅沼邦夫