2022/05/25世間の学校
言葉は語る「同調圧力」
「和を以て貴しとなす」という古来からの日本人の考え「和」という文字は至るところの元号で使われている。
「昭和」「令和」・・・。それほど「和」という文字は、日本人にぴったりの文字かもしれない。これからどん
どん進んでいくと、一定の方向へ議論が進むと、もはや誰も逆らえなくなり、同調圧力が高まっていく。「仲良
くしましょう」という言葉は良いのだが、問題もあるのかもしれない。
昨年、ノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎氏のアメリカ国籍から日本国籍への動きについて、彼はなぜ日本
国籍に戻らないのかという理由として「私は、他の人との調和的に生活することができないからです」と。他人
と調和的に生活することが出来ない人間にとって、日本ほど住みにくいところはないらしい。科学者の発明、発
見は他人の言っていることに疑問を持ち、何とか違いを見つけようとする執念が求められる。他人と同じ事をや
っていたのでは、発明、発見はできない。同質化が求められる時代もあるが、異質化、差別化を求められる時代
もある。単一民族、単一言語の日本では、同調圧力が強いのかもしれない。
しかし、これからの日本は、他人と同じモノを作っていたのでは、生き残れない。その意味では「違い」が重
要な時代になってきている。そうなると「違う意見」が自由にできる雰囲気作りが、トップに求められるのでは
ないだろうか。同調圧力が強い社会からの離脱が求められる時が来ていると言えそうだ。