2022/05/10世間の学校
数字は語る「2022.2.24」
どんな人にとっても忘れがたい日というものはあるものだ。誕生日、結婚記念日、初めて仕事をした日、会社
を創業した日、大切な人との出会いの日...。同じように多くの日本人にとって共通して忘れがたい日というもの
がある。その日を境として全く世界が一変してしまうような日でもある。1945 年 8 月 15 日の終戦。1989 年
11 月 9 日のベルリンの壁崩壊、2011 年 3 月 11 日の東日本大震災、そして今回の 2022 年 2 月 24 日のロシ
アによるウクライナへの軍事侵攻。その日を境として、その日以前の世界とその日以降の世界は異次元の世界と
なる。
今まで正しいと思われていたことがそうではなくなり、今まで当たり前と思っていたことがそうではなくなり、今までの考え方や行動そのものが、がらりと変わる劇的な 1 日というものがある。その日を境として、今ま
での世界観、人間観、人生観ががらりと変わる日でもある。今回のロシアによる一方的なウクライナへの軍事侵
攻は、今までの世界を全く変えてしまいそうだ。第二次世界大戦後の国際社会は、国際連合を中心とする国際
協調主義をとり、力(軍事力)による一方的な現状変更から話し合いによる問題解決を考えていた。しかし、
今回の軍事侵攻は第三次世界大戦になるかもしれない戦後最大の危機。何しろ、その当事者が世界最大の核保
有国であるロシアという、ならず者国家であることが問題を複雑化している。
これからの世界、そして日本にどのような世界が待ち受けているのか。想像することの難しさだけで無く、
想定外、予想外の結果になるかもしれない。確実にわかっていること、相当程度の確率で予測可能なことを考え
ながら前に進むしかないのかもしれない。失われた 30 年のデフレ化に慣れ切った日本にとって緊急事態への突
入でもある。ロシア(もしかすると中国も含めて)との断絶を考えた新たなサプライチェーンの構築、原油価格
の上昇、希少金属の不足等、インフレ要因が目白押し。日米欧の主要企業のロシアからの撤退、縮小...。これか
ら日本経済に与える影響。そして、中小企業にも多くの影響があると思われる。情報戦は錯綜し何が真実だかわ
からない時代に突入。ここは冷静にしっかりとした情報収集と分析を続けていくしかなさそうだ。