2021/12/24世間の学校

数字は語る 「45 歳」

　日本の多くの企業は定年制を定めている。年功序列賃金と終身雇用の終着駅としての定年制がある。
しかも、その年齢が 60 歳というのが大部分。この 60 歳定年を人生 100 年時代の長寿社会への対応と、人口
減少時代の生産年齢人口減少を補う形での高齢者雇用の拡大から定年制の廃止や 65 歳定年や 70 歳定年が考え
られている時、真逆の「45 歳定年」という衝撃的な発言があった。サントリーＨの新浪剛史（にいなみたけし）
社長が、「45 歳定年制」を主張。45 歳で会社をクビにされるのか。人生設計、教育、住宅ローンもあるのに、
無責任だという人も多い。一方、45 歳というゴールがわかれば、それを目標に新しいスキルを考えられるとい
う肯定的な人もいる。

定年問題は、利害対立があり、簡単には決められないかもしれないが、これも 1 つの選択肢と考えて、前向き
に捉えることはできないだろうか。人生一寸先は闇とすれば、会社がいつまでも面倒を見てくれると考えるべき
ではないのかもしれない。いずれにしても、雇用社会に一石を投じた事だけは、確かなようだ！世の中、一生安
泰な職業はない。企業のサラリーマンでも同じ事。この事実だけは、変わらない。どんな状況においても生きて
いく力を身につけ続けていくことは不可欠な時代となっている点、スキルは早く陳腐化する点を忘れずにこの問
題を考えておく必要があるかも知れない。