2021/09/27世間の学校
数字は語る「3%-980 円」
2021 年 7 月 14 日中央最低賃金審議会の小委員会で、2021 年度の最低賃金を全国平均で 28 円値上げ、時給
980 円と決めた。28 円の引き上げ幅は過去最大で上げ幅は 3.1%。しかし、先進国の中では、日本の最低賃金の低
さが目立つ。賃金は、本来労使の自由な交渉(契約)で決めるもの。しかし、労使の事実上の力の違いから労働
者に不利になりがち。そこで労働者にとって、賃金は唯一の製造基盤であることから、法律上(労働基準法等)
様々な制約を課している。最低賃金もその 1 つ。最低賃金は、労働者に支払わないといけない最低限の時給で違
反すれば罰則がある。2021 年現在の全国平均は 902 円でこれを目安に各都道府県毎に決められる。(7/14 現在)
バブル崩壊後の日本経済はゼロ成長で、所得は殆ど増えていない。気がつけば 1 人当たりの GDP でも韓国より
下となっている。また、この経済状況の下で、なんとか回復するためには、消費や投資の拡大が不可欠。特に消
費拡大のためには、賃金上昇が必要。今回の最低賃金の up が経済回復の起爆剤となるか。世界的に低い日本の最
低賃金は、非正規雇用者の低所得の源になっているかも。急げ賃上げ、急げ生産性の向上、結局、生産性を向上
させるためにも賃金上昇は不可能であることを知るべき。