2021/08/25世間の学校
言葉は語る「パーパス経営」
今、パーパス経営という言葉がよく使われるようになっている。パーパスとは英和辞典によると
①目的、意図 ②意思の力、決心 ③効果、適切 とあるが、パーパス経営という時は、次のように解さ
れている。資本主義における基本的な資産(利益を生み出す源泉)は、モノ(物的資産)とカネ(金融資
産)である(従って会社の財産明細である、B/S には、モノとカネが記載されている)。ヒト(人的資産)
は費用として処理され(人件費)、資産とはみなされていない。そのため、人に関する支払は P/L には費用
として計上されるが、B/S に資産として計上されることはない。
そこでヒトの思いを中心に「パーパス」という目に見えない資産で、もう一度経営を考えてみようとい
う視点から経営を捉え直す考えが登場。自分は何のために存在するのか。その延長線上に企業は何のため
に存在するのかと。企業の目的は何かと問われれば、「利益を目的とするもの」「社会貢献」「顧客創造」
「成果を出すこと」・・様々な答えがある。しかし、その前提としてそもそも企業は何のためにあるのか。
その存在意義(パーパス)が先に問われなければならない点も同様である。
これは、まさに日本人が古来から有していた「思い」「志」に相当するモノであり、こうした共感があっ
て、経営は一体として機能するのではないか。企業を単なるモノ作り、カネ作りの道具と考えるのではな
く、事業作りとその前提としてのヒト作りの場、その原点としての共感の場、志の場という視点で新しい
経営を考える時代にきているのかもしれない。