2021/06/30世間の学校
話題の企業「三越伊勢丹ホールディングス」
百貨店と言えば、小売業の雄。その中でもトップを走っていたのが三越であり、ヤングの熱い支持を集
めていたのが伊勢丹。しかし、バブル崩壊の失われた 20 年、30 年は、小売業を直撃、閉店につぐ閉店で
縮小の一途をたどり、2008 年に百貨店の雄が経営統合へ。伊勢丹新宿店、三越日本橋本店、三越銀座店を
旗艦店として都心中心の巻き返しをはかっていたところにコロナ禍。2020 年 3 月期の連結売上高が 1 兆
1,191 億であったのが、2021 年 3 月期は 8,160 億円(27%減)。それが、2022 年 3 月期(予想)がなんと 4,470
億円(45%減)へ。とんでもない売上の落込みを見込む。
コロナ禍と E コマースへの立ち後れにとどまらず、会計基準の変更(企業会計基準 29 号、収益認識に関
する会計基準)が百貨店売上げを直撃。在庫負担を負わない売上については、総額主義での売上計上は認
められず、手数料収入しか認められないからだ。減収減益の決算を見る時、コロナ、コロナで終わりとせ
ずに、会計基準の変更も忘れないことも大切だ。